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そろばんの優位性

八イテク時代といわれ、コンピュータや OA が一般化されつつある今日、ともすればそろばんの存在は過小評価されがちです。
しかし、いかに科学が発達しようとも、数値を具体的に表現し、人間の計算能力を無限に引きだす特性は、いつの時代も変わることのないそろばんの生命なのです。

計算機に使われるのではな<、それを使いこなすことによって、能力の開発のみならす人間形成にも貢献できるのは、そろばんをおいてほかにありません。
学校教育においても平成 4 年度からの学習指導要領で、小学校第 3 学年に加えて第 4 学年まで、そろばんの学習時間が拡大されました。
このことは、世界 46 力国でそろばんが使われ、海外でもその教育的効果が学問的に評価されていることとあいまって、そろばんの優位性を明確に物語っているといえます。

日本人が器用なのは、日本の伝統文化である「箸とそろばん」のおかげとよくいわれます。 どちらも幼いころから日常生活の中で自然に身につき、知らないうちに指先の訓練をしているからです。 そろばんの学習は、日本の伝統文化を尊重することを教えるだけでなく、このコンピュータ全盛時代にも 十分に活用できる優位性があるのです。

そろばんは約 500 年前に中国から日本に伝えられ、その後日本人の知恵により、機能的に優れた現在のそろばんに改良されました。古くから「読み書きそろばん」といわれ、読み書きとともに教育の基本のひとつとして重視されてきたそろばん。
これを駆使した珠算技能は、日本の教育・産業・経済の発展に大きく貢献してきました。
国力のバロメーターに「国民の教育水準の高さ」をあげることがありますが、計算力はその中でも重要な部分のひとつです。

日本人の誰もが簡単な計算なら暗算できる、その計算力に世界の人 々 は驚きます。
これは桁読みの正確さとともに、幼いころからそろばんの練習を積んできたからにほかなりません。
日本ではあたり前のこととして受け取られている計算力。 これを維持・発展させている原動力にそろばん教育があり、それにより多くの優位性が養われていることも事実です。

さらに、最近の研究で人間の脳は、左脳と右脳の機能が異なることがわかってきました。 左脳は話す・書く・計算するなど推理・思考伴」断する「理論的機能」を、右脳は空間構造の把握・描写・創造力など知覚(イメージ)する能力、「情緒的機能」をもつとされています。そろばんの学習は、そろばんを用いて計算するだけでなく、数字を見れば珠のパターンがパッと浮かぶ訓練へ進むことから、左右両方の脳機能にかかわる学習といえます。そろばん熟練者の実験からも、学習経験が進むと左脳より むしろ右脳を働かせて計算するようになり、脳機能に柔軟性がみられます。

また、そろばん熟練者はイメージ想起力に優れていることもわかりました。 機械化された社会で不器用な子供がふえているといわれますが、そろばんがその予防になるという報告もあります。
指先の細かい動きと目・脳の働きを連動させるそろばんは、計算能力を高めるだけでなく知能の開発や 脳の活性化につながり、脳を創造的に使う別の分野にもよい効果が出ています。

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